地盤沈下と土壌汚染問題:これまでの経緯や今後の動向

このページでは、「桃花台ニュータウン」の城山地区で起こっている「地盤沈下」問題のこれまでの流れや、今後の動向についてまとめてあります。

ちなみに、現在地盤沈下が起こっているのは、城山5丁目にある約20軒の住宅です。特に大きく取り上げられた2軒の住宅は、わずかな傾斜地にあります。

1957年
王春工業の(おそらく現在の)名誉会長が、この土地を含む一帯の山林を取得。
・王春工業のゴミ捨て場にしていた。
・おもに、「王子製紙」の「春日井工場」から出る「沈殿カス」を、運び込んでいた(約 13年間)。
    ↓(「小牧市」が、仲介)
1971年
愛知県」が土地を購入。
    ↓
1983年 から 85年
造成する
・「造成時に『廃棄物』と見られる粘土が、大量に堆積していた事を確認。」(愛知県職員OB談)
・土中にあった廃棄物と見られる大量の粘土を除去
・完全に取り除いていなかった可能性も・・・
    ↓
年代不明
旧「住宅・都市整備公団(現 『独立行政法人 都市再生機構(UR 都市機構)』)」が、造成地を購入。
(※この際「廃棄物に関する資料のやり取りがあったかどうか」が、争点となっている。
    ↓
1988年
住宅販売開始
    ↓
    ↓1990年代
    ↓「地盤沈下」の為、4軒の家が傾く。
    ↓(その後これらの住宅では、「転居」あるいは建設業者による「建て直し」が行なわれる。)
    ↓
2001年
2軒の住宅から、旧「住宅・都市整備公団」に対して、苦情
「家が傾いてきた」
    ↓
旧「住宅・都市整備公団」が、調査を行なう。
地盤沈下が発覚(約 8.8センチ)。
・地下 4メートル から 8メートルの所に、油分を含む「軟弱な地層」を発見。
    ↓
旧「住宅・都市整備公団」は対策を検討
地盤沈下が一向に収まらず、最終的に買い取る事で、家主と合意。
    ↓
    ↓2004年
    ↓「独立行政法人 都市再生機構」が誕生。
    ↓(「住宅・都市整備公団」が、他の公団と合併。)
    ↓
2005年 夏
この2軒の住宅から、住民が立ち退く(※その後、住宅は解体される)。
    ↓
この2軒の住宅の近隣住民からも、現「都市再生機構(旧 住宅・都市整備公団)」に対し、苦情が相次ぐ。
「『ふすま』や『窓』の締りが悪い」
    ↓
2005年 秋
現「都市再生機構」が調査を行なう。
数軒で、地盤沈下が発覚(約 7センチ)。
    ↓
2006年 2月
現「都市再生機構」は、すでに解体された「2軒の住宅」の周辺にある「28軒」に対し、ボーリング調査を開始
    ↓
同年 4月16日(日)
城山5丁目の一部の住民(おそらく「ボーリング調査」を行なった住宅の住民)に対して行なわれた「説明会」で、「ボーリング調査」の結果を発表。
・新たに十数軒の地下で、軟弱地層を発見。
    ↓
同年 8月初旬 7月下旬
都市再生機構が、解体された2軒の住宅跡地で、土壌分析などの調査を開始。
    ↓
同年 8月18日(金)
地区長数名が、「愛知県にも責任がある」として、愛知県に対し原因解明などの調査をするよう求める「要望書」を提出。独自調査の結果も、公表。
都市再生機構が調査対象に指定していない場所でも、「油分らしい物質」を確認
これに対し県は、
・「近日現地確認を行なう」(愛知県庁 環境部 水地盤環境課
・「(都市再生)機構と同じ調査をしても意味が無い。」(愛知県庁 建築部 住宅計画課
・「都市再生機構が進めている調査の結果を踏まえて協議し、さらに調査が必要かどうかを見極めながら対応したい」(神田真秋 愛知県知事
    ↓
同年 8月22日(火)
県の住宅計画課の職員が、都市再生機構が調査を行なっている地点から、サンプルを採取。また県が調査を開始するか否かについては、「検討中」と発言。
    ↓
同年 8月23日(水)
・都市再生機構が、調査している地点を、住民に公開。
・住民の要望により、小牧市も調査を開始。都市再生機構の調査地点から、サンプルを採取。(結果は、1~2ヶ月後)
    ↓
同年 8月30日(水)
都市再生機構が、愛知県に対し損害賠償請求(総額8億円)を求める裁判を起こす。
    ↓
同年 8月31日(木)
・都市再生機構が、調査地点の埋め戻しを開始。
・都市再生機構が、記者会見で、損害賠償請求額は8億円である事を発表。
(8億円は、「あくまで現状の算定額」との事。)
    ↓
同年 9月4日(月)
愛知県知事が、都市再生機構の訴訟を批判
    ↓
同年 9月15日(金)
住民が愛知県知事に対し、「造成する際、なぜ地盤の問題を放置したか」という点についての説明を求める公開質問状を提出。(※期限は、1週間以内)
    ↓
同年10月6日(金)
愛知県が、公開質問状に回答。「造成工事を行った当時から、産業廃棄物処分場跡地との認識はない。工事では支障無かった。」と、地盤沈下の原因と思われる産業廃棄物の、認識自体を否定。
    ↓
同年10月26日(木)
愛知県と小牧市が、それぞれ行なった土壌調査の結果公表。愛知県側の調査結果では、「環境基準」以下の「ヒ素」と「ジクロロメタン」を検出。小牧市側の調査結果では、環境基準を上回るヒ素とジクロロメタン、そして通常の土壌ではほとんど検出されない「油分」を検出。
・住民側は再度、愛知県に対し独自調査を要請。
・小牧市は、都市再生機構と愛知県に対し、適切な対応を求める要望書を提出。
    ↓
同年11月6日(月)
神田真秋 愛知県知事が、この問題の県独自の調査を表明
    ↓
同年11月19日(日)
小牧市勤労会館で、愛知県による一部住民に対する住民説明会。県と市の調査結果を説明。今後行なわれる県の調査に関する説明。有害物質を含むと思われる黒い土壌を含む造成時の残土を、ニュータウン内の学校グランドに埋めた事を発表。被害地域拡大。
    ↓
同年11月20日(月)
神田真秋 愛知県知事が、地盤沈下の原因と関係する「地耐力」に関する情報を、住民に開示する事を明言
    ↓
同年11月26日(日)
都市再生機構が、住民説明会開催。土壌調査結果と地盤沈下が起こった原因に関する分析を公表。土壌からは、基準値の170倍の「」を含む5種類の有害物質が検出。
    ↓
2007年4月12日(木)
愛知県が、土壌調査結果を公表。環境基準の1.1~6.9倍の鉛、1.2倍の総水銀、1.5倍のヒ素が検出。
    ↓
同年4月29日(日)
愛知県が、城山地区に住む一部の住民を対象とした土壌調査結果の説明会を開催。城山区長が、県を相手どっての住民集団訴訟を示唆。

以下は、補足事項。

補足 - その1:都市再生機構
・都市再生機構は、「住宅がこれい以上沈下する事はない」として、地盤沈下で傾いた住宅に対し修復工事を検討中(修復工事は、愛知県の調査結果が出た後行なう方針)。しかし住民からは、産業廃棄物層の完全撤去や住宅の買い取りなどの要望が出ている。
・都市再生機構は、学識経験者を交えた検討委員会で、土壌分析などの調査結果をまとめる。

補足 - その2:愛知県
・2006年8月頃に行なわれたと思われるテレビ番組のインタビューで、「愛知県庁 建築部 住宅計画課」の課長は、都市再生機構が行なった土壌調査地点から出土した「黒い物質」は、「天然の土であって、産業廃棄物ではない」と発言している。
また「製紙カスは無かった。あったのは粘土だけ。」とも主張している。
・調査結果で環境基準を上回る物質や油分が検出されたことについては、「原因は判からない」としている。そのうえで、「造成時に黒っぽい土は確認していたが、臭いや油膜もないため、調査をしなければならない状況ではなかった。」と、自からの責任を否定している。
・環境基準を上回る物質が発見した場所は、1.2~2.5メートル以上の土が上にあり、また地下水利用などがないことから、「人体への健康への影響はない」としている。
・周辺地域の地下水調査を検討中。
・地盤沈下に関しては「都市再生機構の責任」として、今後新たな調査は行なわないとしている。

補足 - その3:亜炭鉱
地盤沈下の原因としては、「油分を含む軟弱な地層」が挙げられていますが、一方中日新聞の紙面に掲載されていた情報ですが、「亜炭鉱が原因なのでは・・・」という噂もあるようです。
(※3月3日(金)朝刊 36面)

亜炭とは、
・・・褐炭(炭化の程度の低い、暗褐色の石炭)の一種で・・・、日本では炭化の度合が低く発熱量の低いものを指し、石炭と区別する。
(Yahoo! 辞書:大辞林)

褐炭(Yahoo! 辞書:大辞泉)
その亜炭を採掘した場所が、亜炭鉱です。

ちなみに亜炭鉱は、江戸時代後期 から 昭和初期 にかけて、「桃花台ニュータウン」を含む丘陵地帯の一部で、掘られていたそうです。

桃花台で地盤沈下 愛知県造成地住宅2軒解体、数軒被害(YOMIURI ONLINE)
愛知・小牧の桃花台ニュータウンで地盤沈下 2軒を解体(中日新聞)

ボーリング調査(北海道地質調査業協会)
「宅地造成」で検索(Yahoo! 辞書:大辞林)

天気予報、地域のニュース、blog(桃花台 便利リンク集)
地図(桃花台 便利リンク集)
市役所、公共施設(桃花台 便利リンク集)

追記(3月6日)
この件に関する記事を、あらたに見つけました;。

桃花台ニュータウンで地盤沈下 都市再生機構が調査に乗り出す(メーテレ ニュース)

新たな情報としては、都市再生機構がボーリング調査を始めたのは、今年(2006年)の2月からなのだそうです。

追記(3月8日)
地盤沈下について色々とインターネットで調べていたら、今回のケースで参考になりそうなサイトを、見つけました。

軟弱地盤とその対策(有限会社 ADS 計画研究所)

追記(3月23日)
小牧市役所にメールで問い合わせたところ、今回報道されている地盤沈下が起きている場所は、小牧市 城山5丁目に間違いないようです。

また新たに、中日新聞の紙面に、この地盤沈下についての記事が、掲載されました。その情報を元に、上記の内容を一部修正・追加しました。
ちなみに、掲載されていたのは、3月23日(木)朝刊 1面 と 38面です。

また1面の記事は、中日新聞の「インターネット版」の方にも、掲載されています。

桃花台地盤沈下の原因? 造成前に製紙会社の産廃搬入(中日新聞)

あと38面の記事に載っていた新しい情報(ひょっとしたら、以前の記事にも、この事が、掲載されていたかもしれませんが・・・)としては、愛知県と都市再生機構の双方とも、当時の記録は残っていないそうです。

追記(4月18日)
地盤沈下に関する新たな記事が、中日新聞に掲載されていました。この記事の情報を元に、上記の内容を一部追加しました。

地盤沈下問題、十数軒も軟弱地層 ・・・ 桃花台住民に説明(中日新聞)

ちなみに、この記事は、紙面の方にも掲載されています。
(※4月17日(月)朝刊 1面)

追記(8月19日)
この件に関する記事を、新たに見つけました。

桃花台ニュータウン地盤沈下問題で住民が県に要望(メ~テレニュース)
地盤沈下 県が独自調査を 小牧・桃花台 住民要望(中日新聞)

これらの記事の内容を元に、本文を一部追記しました。

追記(8月20日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文を一部修正・追記しました。

追記(8月22日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文を一部修正・追記しました。

追記(8月26日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文を一部修正・追記しました。

追記(9月1日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。これらの内容を元に、本文を一部修正・追記しました。

一般公開の事を取材した記事
都市再生機構が、愛知県を提訴

追記
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文に追記しました。

追記(9月6日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文に追記しました。

追記(9月17日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文に追記しました。

追記(10月8日)
この件に関する新たな記事を、見つけました。その内容を元に、本文に追記しました。

追記(10月19日)
以後、トラックバックしてある記事を元に、本文の内容の修正および追記を行ないます。
[ 地盤沈下 関連の記事(桃花台新聞)]
都市再生機構と愛知県の対立する主張(地盤沈下)
地盤沈下が起きている地域(小牧市城山5丁目)
住民説明会(地盤沈下)

 上記以外にも、桃花台ニュータウンで起こっている「地盤沈下問題」に関する記事を、多数書いています。興味のある方は、カテゴリ「地盤沈下」をご覧下さい。
[ 桃花台ニュータウン近郊のニュース(桃花台新聞)]
また、土壌汚染(小牧市大草)
産業廃棄物「フェロシルト」が廃棄(小牧市大草)
「存廃判断の延長はない!」と、知事が、再々々度明言(桃花台線)
「意見交換会」の報道と、桃花台ニュータウンの現状(桃花台線)

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by kyu3_2 | 2006-03-05 05:46 | 地盤沈下と土壌・水質汚染 | Comments(6)

Commented by かかみの at 2006-03-13 09:05 x
かかみがはら住まいブログに桃花台の地盤沈下について紹介しました。
原因が早くわかるといいですね。
Commented by kyu3_2 at 2006-03-14 13:16
かかみのさん、こんにちは。コメント&トラックバック、ありがとうございます。
Commented by ICHIRO IZUMI at 2006-08-19 09:03 x
サレジオ学院事故;電磁振動障害 -沈黙の春-
http://blue.ap.teacup.com/anntena2006/

私は、横浜市のUR公団住宅に住む医師です。公団住宅の地盤沈下
の問題に最近気がつきました。桃花台のみなさんに横浜の例をご紹介したい。
  公団住宅メゾンふじのき台(横浜市都筑区茅ヶ崎南)の1号棟は、横浜市営地下鉄3号線の方に傾斜し、高層階でははっきりと傾きがわかり、立つときに注意が必要である。

 この隣の2号棟のエレベーターは、各階通過時に左側(傾いている側)をこすりながら走行している。
 相次ぐエレベーター事故の副次的要因として、高層住宅の傾斜の問題は避けて通ることができない。

やや傾いた公団住宅のエレベーター
http://www.youtube.com/watch?v=Mm3_kK3C8sg
Commented by kyu3_2 at 2006-08-19 21:41
ICHIRO IZUMI さん、こんにちは。情報提供、ありがとうございます。
Commented by おおさかダイチ at 2007-11-04 17:26 x
提訴されたようですね。お体と、周りの人との和を大切にして頑張ってください。
Commented by kyu3_2 at 2007-11-05 17:32
おおさかダイチさん、こんにちは。コメント、ありがとうございます。

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